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靖国神社(東京都千代田区)の公衆トイレで爆発音がして不審物が発見された事件で、警視庁公安部は9日、建造物侵入の疑いで、韓国人の住所、職業ともに不詳、全昶漢(チョンチャンハン)容疑者(27)を逮捕した。容疑について「よく分からない」と否認しており、再来日の理由を「日本の記者から質問を受けて、靖国神社のトイレを確認しに来た」と供述している。公安部は不審物に爆発能力があった可能性もあるとみて鑑定を進めており、爆発物取締罰則違反容疑なども視野に経緯や動機を調べる。
催情薬
 捜査関係者によると、全容疑者は9日午前10時ごろ、空路で羽田空港に再び入国。情報を把握した捜査員が空港で任意同行した。9日中に帰国するための航空券も確保していたという。韓国警察は全容疑者の所在確認はしておらず、本人の意思で日本に入国した可能性が高いとみられる。

 逮捕容疑は、正当な理由がないのに、11月22日午前11時ごろから翌23日午前10時ごろ、靖国神社の敷地内に侵入したとしている。
絶對高潮
 事件は同日午前10時ごろ発生。本殿に近い神社南門近くの公衆トイレ男性用個室で爆発音があり、火薬のような固形物が詰められたパイプや、時限式発火装置とみられるデジタル式タイマー、ハングルが記載された乾電池などが発見された。けが人はおらず、犯行予告や声明もなかった。

 公安部が防犯カメラを解析したところ、爆発音の約30分前、リュックサックや袋を持った不審な男が現場周辺に現れ、爆発音の直前に現場を立ち去ったことが判明。男は千代田区内のホテルに宿泊し、事件当日午後に韓国に帰国した全容疑者だったことが分かった。

 全容疑者は事件2日前の11月21日に入国。事件前日に神社を訪れて、現場の下見をした疑いもある。
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